『無名』日記
株式会社賢プロダクションに生息しているらしい声優・吉開清人の書置きです。不定期です。お仕事の話題は期待しないでね


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外国とアニメのはなし、その2
 コンビニでいつも買っている乳酸菌飲料を買おうとしたら、棚がクリスマスケーキに占領されていて売られていませんでした。……とりあえず

 クリスマス滅べ

 前回、吹替えされたアニメを話題にしましたが、今回は吹替えるアニメとソレにまつわるエトセトラをつらつらと書きたいと思います。

 私個人としては、吹替えアニメのお仕事は好きな部類で、『やり易い』と言いますか『とっつき易い』お仕事だと感じています。
 最大の理由としてはやはり『原音を聴きながら』演技する為、効果音やBGMが聴けるからです。そのお陰で気分が非常に乗り易くなります。
 又、海外アニメには見た目や性格にエキセントリックなキャラクターが多いので、とりあえずやり過ぎでOKというのもありがたい所です。

 とは言え、苦労が無いわけではありません。当然、吹替えの演出をするディレクターさんにも演出プランがあるのでそこを外すと勿論アウトです。逆に納得させてしまう様な時もありますが、時と場合によりけりです。
 吹替えアニメは大人の事情で兼ね役が多いです。主人公役の方以外、その現場唯一のベテランさんにまで一言だけなら兼ね役が振られている事もあるくらい兼ね役の嵐です。なので、滅多にはありませんが、役を取り違える事もあります。
 とある作品で主人公の上司役の方が兼ね役である主人公の相方のの声で上司を演じてNGになっていました。
 又作品によっては、制作元である会社から人が派遣されて、アテレコに際し色々と指示を出してくる場合もあります。これが曲者でして、こちらがキャラクターのイメージに合わせて声や芝居を作ると、「原音の感じで」とか「キャラの表情に合わせた声に」等の指示が入ります。ここで生じるカルチャーギャップ(国民性の違い?)が手強いもので、こればかりはこちらの思うようには行きません。人によってはその点を上手く読み取り、逆に受けが良い方もいます。

 『外国とアニメ』という話題としては、少し変わった作品と関わった事もありまして
 スポンサーはアラブの企業制作とアテレコは日本で行い、それを更に現地で吹替えて韓国で放送する
 と言う作品に出演させていただいた事がありました。一番の疑問は何故日本語でアテレコする必要があったのかですが、よくわかりません。ちなみに日本では未放送なので日本語版ウィキペディアにも項目は存在していません。(つまり、私の記事の出演作品欄にも名前がありません)
 かと言って、キャストは普通に新人ベテランの隔たり無くキャスティングされていて、私が初めて『金朋地獄』を体験出来た貴重な場でもありました。あの方に口パクの無いキャラを任せてしまったら逃れる術がありましょうか、いやない、絶対に

 上記の様な作品が他にもあるのかはわかりません。もしかしたら今はもっとたくさん制作されているかも知れません。
 素人考えではありますが、日本のアニメ産業の世界へのアプローチの仕方はこういう所にもあるのではないかと思います。作品を作って『輸出』するばかりでなく、他の産業と同様の商売の仕方があるのではないでしょうか。
 どんな形であれ、最終的にキャラクターに命を吹き込むのは我々声優の仕事ですから、今後とも精進していきたいと思います。

 そんな感じで2015年最後の更新としたいと思います。心残りは模型を年内に完成させられなかった事ですが、仕方ないです。

 それでは皆様、良いお年を!



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外国とアニメのはなし
 『ガールズ&パンツァー劇場版』をまだ観ていないのに、勝手に影響されて歌詞を見ながらではありますが、『サッキヤルヴェン・ポルカ(Säkkijärven polkka)』を口ずさめるようになりました。やはりフィンランドは良い……。と言うか
 ミカかわいいよミカ(本音)

 先日、そんなガルパンの感想を色々と見ていた時に、一つ気になる書き込みを見かけまして
『北米版ではカチューシャ達が歌わずに、BGMだけが流れている』
 と言う書き込みとともに比較された動画がリンクされていました。そこで聴いた『吹替えされたカチューシャの声』が思った以上に原版である金元さんに近い感じがしました。
 そこで今回はアニメの吹替え雑感をつらつらと書いてみようかと思います。と言っても、そんなに具体例が挙げられる訳でもないのですが……。

 一応、職業柄行った先の国でもアニメをチェックしていました。とは言え、声優になってから行った外国はフィンランドとロシアだけですね。
 フィンランドでは『ポケモン』を観る事が出来ました。フィンランド語で喋っている為に内容はわかりませんが、ムサシとコジロウは普通な感じなのに対しニャースはやはり特徴的な声で、原音(日本語)でも特徴のある声のキャラクターには近しいモノを求めるようです。意外だったのはポケモンの鳴き声は原音のママでした。つまりピカチュウは大谷育江さんの声がそのまま、ポケモンの声は効果音扱いという事でしょうか。サトシがフィンランド語で語りかけ、ピカチュウが大谷さんの声で日本語で返すシュールな画面が展開されていました。
 ロシアでは『ダンボール戦機』(向こうでは『LBX』)を。やはりロシア語なので意味はわかりませんが、「いや、この声は違うでしょ」的なキャスティングはされていなかったと思いました。エンディングを早送りでかっ飛ばされた方が印象的でした。アニメだけでなく、玩具屋さんにはLBXのプラモデルも多数販売されていてその辺りの輸出も抜かり無い感じでした。

 動画サイトを検索すると色々とヒットするので言葉がわからなくても、興味本位でご覧になられても面白いと思います。
 昔、テレビで『世界各国のドラえもん』みたいな企画があり、色々な言葉に吹替えられたドラえもんを見た時にはかなりの衝撃を受けた記憶があります。しかし、最近はかなり原音に近いか、若しくはキャラクターのイメージに則したキャスティングを向こうでも行いつつあるように私は感じます。また、口パクやOFF台詞(画面上にそのキャラが映っていない、声のみの台詞)も厳守されていて、アニメや声優というモノの受け取られ方が変わってきているのかもしれません。実際、アメリカなどでは声優のギャラは結構良いらしいと言う噂を聞きました。実にうらやm――
 でも、やはりと言うかアニメは朝早い時間帯くらいでしか観る事はなかったので、
 『アニメ=子供のもの』
と言う考えは根強いのでしょう。まあ、日本もゴールデンではほとんど放送しなくなりましたが。

 『ダンボール戦機』には数回出演しているので、もしかしたらロシア語に吹替えられた私の役を見る事が出来たのかもしれないと思うと、観たいような観たくないような。
 何だか取り留めない文章になってきましたが、次は逆に吹替える方の体験談をちょこちょこと書きたいと思います。




テンション上がったはなし
  十四松ーーー!!!!!!

 『恋する十四松』良い話でしたね……。『彼女』のキャスティングも桑島さんとか狙ったのかそうじゃないのか、色々と勘繰ってしまう回でした。

 さてさて、一応自分も『芸能人』の端くれではありますが、やはり有名な方に思いがけない所で出会うとテンション上がっちゃったりするものです。今回はそんなお話。

 その①
 そのスタジオは地上と地下に収録スタジオを持つ建物だったのですが、その日の私は地下のスタジオでのお仕事でした。地下のスタジオにも休憩スペースのような所がありまして、飲み物の自販機はそこにしか置いてありません。
 で、一番乗りしていた私は休憩スペースでボヘ~っと過ごしていたのですが、階段から人が降りてきたので反射的に「おはようございます」と挨拶をしました。
 降りてきたその方はささきいさおさんでした。
 そりゃあ、ヤマトの試写会の時にもお見かけした事はありますが、まさかスタジオでお会いするとは思ってなかったので、めちゃくちゃビックリしたい所をグッとこらえました。でも、顔に出てたかもわかりません。
 ささきさんは、「おはよう」と挨拶を返していただき、自販機で飲み物を買われて階段を上がっていかれまして、後を付ける様に階段を登ってスタジオ入り口の収録予定の掲示板を見るとそこには
 『ナイトライダー』
の文字が! そして、衝立の向こう、一階の休憩スペースの方からささきさんが小さな声でセリフを音読する声が聞こえてきた日には
 『ヤベェ! 生マイケル・ナイトや!!』
直撃世代だった私は無駄に興奮してました。作品に出演するよりも、こういう場合はファンとして客観的に楽しめるようです。

 その②
 ①とは違うスタジオでのお話。いつも通りにスタジオ入りし、既に何人か来ていた出演者さん達やスタッフさん達にも挨拶を済ませ、スタジオを出た廊下の奥にある自販機でコーヒーを買おうと歩いていきますと、自販機の隣にあるベンチに男性が座って資料のような物を読んでいました。
 例の如く反射的に「おはようございます」と挨拶をし、向こうからも「おはようございます」と返され、自販機の前でお金を入れてから気付いて男性を二度見しました。
 世界の渡辺謙さんでした。
 人間本当にビックリすると、言葉って本当に出なくなるモンですね。
 再び資料に目を通しだす渡辺謙さんのお邪魔にならぬよう静かに、速やかに、顔は驚いたままその場を離れました。
 離れながら「あ、そこにも何か小さいナレーションとか録る用のブースあったな」とか「だから、入り口にスモークかかって中がちっとも見えない車がいたのか」とか「そう言えば、インカムに『はい、もう入られました』とか言ってるスタッフさんがいたのか」とか考えておりました。
 スタジオ帰ってから共演の事務所の先輩にこの事を話した時の
「それさ、誰かの携帯だったんじゃないの?」
(当時、携帯のCMに渡辺謙さんは出演中でした)
 というボケもセットで忘れられません

 せいゆうだってこうふんするよ にんげんだもの